2022/01/01
《神戸地区講習会(オンライン)》
昨年に引き続き、兵庫県立大学大学院 社会科学研究科 西井進剛 先生をお招き
し、令和3年12月5日(日) 13:30よりZoomによるオンライン講習会を
開催した。今年度は申込み時点でアーカイブ受講者も募っていたため、リアルタイム
参加者は12名、アーカイブ受講申込者4名の受講となった。
前半部分では各参加者のコロナ禍での治療院の経営状況の把握やアイスブレイクと
いうことでニックネームやエピソードトークで参加者それぞれの状況の違いなどを知
ることができた。コロナ禍前の経営状況に戻っていない方、かなり戻っている方、あ
まり影響を受けていない方など経営状況はさまざまであった。
今回は「顧客目線を意識して……」ということで、そもそも顧客目線とは何か、我
々にとって顧客とはどういった人なのか、どのような患者さんに来院して欲しいのか
など、それぞれの施術者によって顧客は違っており、それぞれがターゲットとする患
者に応じて集患方法を考える必要があり、それにはまず自身が提供できる価値(施術
サービス)は何か、強みはなにかを明確にする必要があり、それに応じて、ビジネス
モデルを練り直すことも場合によっては必要ではないかとのご指摘があった。
ワークでは参加された先生1名をモデルにカスタマージャーニーにより来院して欲
しい患者(常連患者)に対しての価値提供と施術方針などの施術側の思いなどを洗い
出し、価値提供と施術方針に少しズレが生じていることなどが明らかになった。この
ズレを減らしていくことがリピーター獲得には重要であることなどが理解できたので
はないだろうか。
新規患者を集めることも大切ではあるが、自身の治療院にどのような患者を集めて
くるか、そして、その患者を常連患者へとどのように導いていくかが経営上は重要で
、その考え方の方針が理解できたのではないだろうか。
終盤では昨今の広告規制の問題にも触れられ、現状ではまだグレーゾーンになって
いる部分が規制強化により使用できなくなることがあるので、そのあたりは動向を注
視しつつ、規制に引っかからない広告に使用できる文言などは法律の専門家とも連携
した方がよいであろうとのアドバイスもいただいた。
鍼灸マッサージ院は様々な運営状態がある中で、それぞれの院の経営について気づ
きになる点が多い講習会になっていれば幸いに思う。
【報告:神戸地区 井上和哉】